自家培養幹細胞培養療法(アトピー性皮膚炎)

REGENERATIVE MEDICINE

先進再生医療

拒絶反応の少なく安全な
自家培養幹細胞培養療法

自家培養幹細胞培養療は、自身の細胞から抽出し培養した幹細胞を直接注射することで、顔や首などの皮膚に現れる加齢による変化やアレルギーに対する改善効果を得る再生医療手法です。この治療では、間葉系幹細胞が様々な細胞に分化でき、サイトカインと呼ばれるタンパク質を生成する能力を持っています。これがコラーゲンの生成を促進したり、異なる細胞を活性化したりすることが確認されています。幹細胞は自ら数を増やし、損傷した箇所を検知すると、そこで様々な栄養因子を放出し、組織の保護と再生を促進する機能を持っています。自家培養幹細胞培養療は、患者自身の脂肪や骨髄の細胞を使用し、幹細胞の培養は厚生労働省の認可を受けた院内の施設で行われるため、拒絶反応などのリスクがなく、非常に安全性の高い治療法と言えます。院内に細胞加工培養室を完備しており、国内トップレベルの臨床実績を誇る再生医療認定医の下、専門技術を習得した専任培養士が最終的な細胞検査まで責任を持って培養していますので高品質な幹細胞培養が可能です。

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis)は、皮膚の慢性的な炎症性疾患で、かゆみや乾燥、赤み、腫れ、ひび割れなどの症状を特徴とします。一般的に、免疫系の過剰な反応が原因で発症する遺伝的な疾患です。アレルギー性の症状を持つことが多く、アトピー体質と関連づけられることがあります。小児期に多いというイメージがあるアトピー性皮膚炎ですが、実際には成人になってからも症状が治らない症例や、成人した後にアトピー性皮膚炎を発症する症例もあります。主な症状として「湿疹と痒み」が身体の一部分や、広範囲にわたって継続的に発生します。症状が良くなったり、悪くなったりを繰り返すことも特徴で、かゆみが我慢できずに掻きむしることで、さらに皮膚の状況が悪化し皮膚のバリア機能が破壊されてしまいます。
バリア機能を失うと内部の水分が保持できなくなってしまうために、皮膚が乾燥して外部からの刺激物が入りやすくなり、なかなか治らなくなってしまいます。

アトピー性皮膚炎の主な特徴は以下の通りです:

  1. かゆみ: 患部が非常にかゆくなることがあります。特に夜間や汗をかいた後などに症状が悪化することがあります。
  2. 乾燥した肌: 皮膚が乾燥していて粉を吹いたり、ひび割れたりすることがあります。
  3. 赤みと腫れ: 皮膚が赤くなり、腫れることがあります。
  4. 発疹と湿疹: 湿疹ができやすく、発疹が見られることがあります。特に顔、首、手首、肘、膝の内側などがよく影響を受けます。
  5. 患部の皮膚の厚みの変化: 長期間にわたって炎症が続くと、皮膚が厚くなったり、色が変わったりすることがあります。

アトピー性皮膚炎は遺伝的な要因や環境要因、免疫系の異常な反応が複合的に関与しています。乾燥した環境、化学物質やアレルゲン(花粉、ハウスダスト、ペットの毛など)、ストレス、特定の食品などが引き金となり、症状を悪化させることがあります。

一般的な治療法は、保湿ケアやかゆみ止めのクリーム、ステロイド外用薬、抗ヒスタミン薬、免疫抑制剤などがあげられますが、バイオスタイルクリニックでは自身の細胞から抽出し培養した幹細胞を用いた治療である自家培養幹細胞培養療を推奨しています。

体内の投与した幹細胞は免疫応答が起きている場所に集まり、免疫を抑える性質があります。そのため、アトピー性疾患では、自己脂肪由来幹細胞の投与により、過剰な免疫応答を抑えることで病気に伴う様々な症状を改善する効果が期待できます。

アトピー性皮膚炎の中でも難治性アトピー性皮膚炎は、通常の治療が効果的ではない、または完全には治らない症状のことを指します。アトピー性皮膚炎は、皮膚の免疫反応が過剰に活性化し、皮膚の乾燥、かゆみ、炎症などの症状を引き起こします。難治性の場合、これらの症状が非常に重症であり、通常の治療法(保湿、ステロイド外用薬、抗ヒスタミン薬など)が効果を現わさないことがあり、そのため、自己脂肪由来幹細胞療法を行うことで免疫を調整することで改善を目指します。

治療対象となる症状

◎激しい痒み
◎苔癬化した⽪膚病変
◎掻かなくても発現する⽪疹
◎滲出液(リンパ液)が出る
◎顔⾯潮紅、浮腫、表⽪剥離
◎掻き毟りによる感染(⽑嚢炎など)

アトピーなのか自己判断しにくい慢性的な痒み、赤み、乾癬、敏感肌の方もまずは一度ご相談ください。

 

治療の特徴

◎幹細胞による再生医療

多機能細胞によるエイジングケアが期待できます。

◎自己脂肪なので安全性が高い

拒絶反応のない安全な治療を実現できます。

◎治療提供の厳しい審査基準をクリア

厚生労働省から認可を受けている院内併設の細胞加工室で上質な幹細胞を培養します。

 

治療の症例

ご自身の脂肪から幹細胞(自己脂肪由来幹細胞)取り出し、数を増やしたのちに体内に戻す治療例

ご⾃⾝の脂肪から取り出して数を増やした幹細胞(⾃⼰脂肪由来幹細胞)を体内に戻すと、脂肪由来幹細胞⾃⾝あるいはその細胞から分泌される免疫抑制因⼦や抗炎症因⼦の働きにより、⾃分⾃⾝を攻撃するようになってしまった免疫細胞や、その攻撃による炎症を抑制するためアトピー性⽪膚炎の主症状を改善させる効果が期待されます。また投与回数を重ねることでより効果が得られる場合もあります。

治療までの流れ

STEP1 問診および術前採血

医師が治療の特徴と期待される効果などを説明致します。また術前に感染症などの検査を受けて頂きます。術前に画像診断を併用することがあります。今までの診療録やCTやMRI等の画像をお持ちの方はご持参下さい。入手が難しい場合はご相談ください。提携機関で撮影することも可能です。

STEP2 脂肪採取および培養用の採血

症状に合わせて、骨髄または脂肪の採取を行います。へその中に約5mm皮膚を切開し、米粒1~2個ほどの脂肪を採取します。術後、この傷はほとんど目立たず、痛みもほぼありません。採取自体は短時間で終了し、抜糸の必要はありません。また、同日に培養の行程に必要な血液を採取します。
※若干の内出血を来すことがありますので、当日の長風呂や過激な運動はお控えください。

STEP3 培養

組織採取後すぐに、細胞加工室にて細胞培養を開始し、治療に必要な数まで増やします。全行程は細胞加工室にて行われ約3-4週間の期間を要します。
※患者様によって若干前後しますのでこの時点では投与日は確定できません。
※培養過程で異常が認められた場合は培養を中止することがあります。

STEP4 ご連絡

細胞培養開始約2週間後のある段階で残りの培養に必要な期間が確定します。ここで投与日(治療日)をご相談の上、確定させて頂きます。細胞投与を最適な条件で行うために、一度確定された投与日(治療日)は原則として途中変更できません。

STEP5 投与(治療)

確定させて頂いた日時に治療を行います。次回の投与をお考えの方は、培養に必要な血液を採取致します。

よくあるご質問

お客様

施術中に痛みはありますか?また術後のダウンタイムはありますか?


医師

施術中に痛みはありません。術後は入浴や飲酒、過度な運動を控えてください。


お客様

通院は必要ですか?


医師

治療を受けてから半年に2か月に1回診察を行います。


お客様

一度、採取した細胞はまた使うことができますか?


医師

採取した細胞は血清と共に冷凍保存します。1年以内であれば解凍して再度培養することで治療に用いることが可能です。


お客様

施術ができない場合はありますか?


医師

麻酔薬や抗生物質に対してアレルギーを起こしたことのある方はお受けできません。また、術前検査にて各種感染症や血液検査異常値が認められた場合もお受けすることができません。