患者様の安全確保に関する当院の取り組みについて

この度、都内の一部クリニックにおいて、幹細胞投与を受けた患者様がアナフィラキシーショックと思われる症状により亡くなられるという痛ましい事故が報じられました。厚生労働省は当該クリニックならびに細胞提供・培養を行っていた関連機関に対し、幹細胞治療の提供停止を命じています。

アナフィラキシーショックは、免疫反応の過剰亢進によって生じる重篤なアレルギー反応であり、薬剤の静脈内投与において極めて稀ではあるものの、発生する可能性があります。発症から数分以内に重篤化する場合もあるため、医療現場では迅速かつ適切な初期対応が不可欠です。

当院では、こうしたリスクに備えるため、詳細な緊急対応マニュアルの整備を行い、急性期医療や救命救急に豊富な経験を持つ医師・看護師を配置しております。また、培養過程における抗菌剤の徹底除去管理を実施し、さらに薬物アレルギーの既往がある患者様には事前にパッチテストを行うことで、安全性の確保に万全を期しております。

幹細胞投与による肺塞栓症リスクに対する当院の対策について
投与された細胞が肺の毛細血管に詰まる「肺塞栓症」を引き起こす幹細胞治療の最も危険な副作用は、劣化し分化能を失った細胞の大量投与や生存率の低い細胞の投与が原因として考えられます。
当院では以下の対策を講じ、引き続き徹底してまいります。
・細胞の効率よりも安全性を優先し、三次元培養ではなく、炎症、劣化細胞の混在リスクの低い多層二次元培養法を採用しております。
・厚生労働省より特定細胞加工施設の許可を取得した自前のCPCにて培養を行い、回収から投与までの時間を最短化しております。
・投与前には顕微鏡での目視確認・撮影を徹底し、品質管理を実施しております。
・一度に大量の細胞投与は行わず、安全な投与量を遵守しております。
(なお、数億単位の細胞投与を標榜する医療機関については、その信憑性やリスクについて注意が必要と考えております)
当院及び当院の培養チームは、今後も患者様に安心して治療を受けていただけるよう、安全性のさらなる向上と体制強化に不断の努力を重ねてまいります。

バイオスタイルクリニック銀座

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