
マイクロ波の熱を活用した最新のがん治療
正常細胞に比べがん細胞が熱に弱い性質があることは以前から知られています。より高温での治療がごく短時間で、安全に出来れば、更なる効果が期待できます。これを解決したのがマイクロ波であり、最先端医療として開発されたマイクロ波がん療法です。開腹することなく、体から30cm離れた2台の治療機器から放出されるマイクロ波が体内の腫瘍部分で交差し効率よく加熱するというものです。放射線にも劣らない威力がありながら、正常組織は温度上昇が少ないために副作用はほぼゼロという理想的な治療機と言えます。
マイクロウェーブ温熱療法器
マイクロ波によって、細胞の電子が強烈に振動し、分子の摩擦熱で温度が上がり、正常細胞もがん細胞も同時に発熱します。しかしがん細胞は水分が多く、周りの血管が脆弱であるため、高温になりやすく冷めづらい性質です。これに対して正常細胞はがん組織と同じように温められても、血管が拡張して血液がいっぱい流れることによって、血液が車のラジエーターのように熱を運び去ってくれるのです。“がん”組織の中にある血管は温められても拡張することができないので、ラジエーターの壊れた車のようにオーバーヒートしてしまい、がん細胞だけが破壊され、正常細胞には損傷が発生しません。この性質の差異によりがん細胞のみが熱による障害を受けることになります。その他にも、正常細胞が温められることで免疫力が高まり、血流が良くなるので体内臓器の機能が活発になるといったことも治療効果を増強しています。がん細胞は39度からダメージを受け、43度以上で多数のがん細胞が死滅するといわれています。一方正常細胞は、47度から傷害を受けるとされています。したがって、39度から46度の範囲で温度設定すれば安全に、副作用なくがん治療が出来るというものです。
治療効果はマイクロウェーブの30秒照射がX線4.5Gy照射に対してIC50で比較するとほぼ等しい
下図のとおり、3種類の小細胞肺癌細胞(NSCLS: H322, H1299, H460)に対し、対照群に比較して、39度~47度で有意に癌細胞の生存率を減少し、照射線量(標的温度)と癌細胞殺傷率は相関した。正常細胞(WI38)では標的温度47度で有意な減少を認めたが、43度まででは、まったく差は無かった。すなわち、正常細胞は殺傷せず、癌細胞のみを殺傷できる。
抗がん剤との併用にて腫瘍の生存率が大幅に低下。すでにCisplatin(CDDP)系の抗がん剤を使用されている方では併用することでより抗がん効果が望める可能性があります。
膵癌細胞での5-ALAのIC50を計算したところ、5-ALAのみの場合、IC50は7.078μmol/mLであったが、MW照射により、5-ALAのIC50は0.678μmol/mLであり、MW非照射と比較して10倍以上の差があり、IC50の面からも相乗効果が認められた。
他の温熱治療とことなりわずか7~8秒でがん細胞を加熱するため短時間で終了します。一度の施術で30分の間に3回の治療を行うことができます、週3~5回の治療も可能です。(過熱が数秒なのでがんが熱耐性を持ちにくく頻回の治療が可能)
※上記すべて税込み価格となります
※初回治療は1クール(20回程度)が最良です。
※自由診療となります。
※生命保険会社によっては給付金の対象となる場合もあります。
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